パニック障害で電車に乗れない→パニック発作ではなく、浮遊感(めまい感)が原因だった。

 「パニック障害で電車に乗れない。」と訴えて来院される方が結構あります。実はその中の過半数の人がパニック障害が原因ではなく、浮遊感(めまい感)が原因で電車に乗ると気分が悪くなり、動悸や吐き気、腹痛、冷や汗などの症状がでて結果として、パニック障害と思われている方がおられるように思います。実際、こういった方はすでに安定剤などを心療内科などで処方してもらい服用しているケースがほとんどです。

 「私はパニック障害なんです。」と訴えて来院される方が多いですが、パニック障害は他に何等かの原因があり、心身に思わしくない症状がでて引き起こされるのであり、パニック障害が原因という考え方には私は常々違和感を感じています。

 さて、では今回のテーマの浮遊感(めまい感)ですが、その原因は何でしょうか?
実は、最近特に多いのがスマートフォンの見過ぎが原因であることが多いのです。スマートフォンという小さい画面の中に様々な画像の世界を見続けるわけですが、確かスマートフォンの平均使用時間は2時間という報道を目にした記憶がありますが、それだけの時間見続けると遠近感がおかしくなってしまいます。

 こういった方に輻輳運動のテストをするのですが(輻輳運動とはいわゆる寄り目ができるかどうかですね。両側の目を中央に寄せることができるかというテストです。)こういった浮遊感を自覚しているほとんどの方は輻輳運動(寄り目)が拙劣で、うまく寄せることが出来ないか、もしくは寄り目をしようとすると無理がかかるので気分が悪くなると訴える方が多いです。

人は遠くを見る時、両眼が外側へ離れます。そして近くを見る時に寄り目になります。この眼球の運動がスムーズにできないと遠近感の確認を強いられる時に気分が悪くなってしまうのです。
 それは、スピードの速い乗りものに乗っている時、人混みに居る時、スーパーなど棚に沢山のものが並んでいる場所、階段の昇降など遠近を同時に確認しないといけないような場面で気分が悪くなり、めまい感や後頭部の重い感覚、肩こり、嘔気、冷や汗、動悸などを自覚することになります。

 こういった症状の出やすい方は、気血水で言えば、水の滞りがテーマになっていて、常に腰から背中、後頚部、後頭部のどこかが重いと感じている方が多い。また低気圧になるとさらに浮腫みが強くなるので、症状が悪化して気分が悪く、朝からだるくて起きれない、起きようとするとめまいがでてしまう。こういったことは生理前の浮腫みやすい時にも起きてくるかたが多いです。

 こういった背景があり、スマートフォン見すぎたり、手芸など細かい肩の凝る作業を続けていたりすると、たちまちにして浮遊感(めまい感)が発症してしまい。電車に乗ると、スーパーに行くと、階段を上ると、人混みに行くと、トンネルを走り抜けると、高いところに行くと気分が悪くなるわけです。

 このような状態に安定剤を内服しては、本当はそれは好ましくありません。なぜなら安定剤の副作用にめまいがあるからです。よけいにフワフワとしてしまいます。

 このような状態には漢方では苓桂朮甘湯などめまい、頭重感、嘔気、冷えのぼせなどに効くものがあります。本当は良く効く漢方なんです。しかし、しかしですね。あまり効かないんです。

なぜか、、、。さらに重要な問題点があります。
 それは、乳製品、甘いものの過剰摂取です。そして、それだけ高カロリーのものを摂取しているにも関わらずそれを燃焼させず運動不足で代謝が低下していて、慢性的な冷え性になっていることです。

 実はここに本当の問題点があります。
ケーキ、アイスクリーム、チョコレート、パンなどの摂り過ぎがそもそもこれらの症状が改善するのを頑固に妨げているということに皆さんは気づかなければなりません。
冬でもアイスクリームをに日常のように食べている方が、特に女性で多いですが、だいたいこういった方は色白で、ポチャッとしたタイプの方が多いですが、卵巣嚢腫など婦人科系の疾患を既往歴に抱えている人が多いです。こういった方は手のツボの合谷あたりに違和感を覚えたり、そこに湿疹がでたりしていることが多いです。そして、多くのこのタイプの方は運動不足です。冷えて当たり前、浮腫んで当たり前、漢方もあまり効いてくれない歯が立たないのです。それだけ食べ物の力は大きい。

さらに、もっと言わなければなりません。
ごはんはあまり食べられない、脂ものも苦手、でもアイスクリームやケーキは食べてるという方がおられます。ちょくちょくお目にかかります。
でもね、これだけは知っておいてください。
それは私が在宅で看取った胃がんの末期の患者さんと全く同じ食生活です。
胃がんの末期になるとほとんど何も食べられなくなります。でも、アイスクリームや氷なら食べられるのです。
私の目から見れば、何で末期がんの患者さんの食生活を今から練習するのかなあ
というこころのつぶやきが出てきてしまうわけです。

パニック障害のお話しから、とんでもないところまで話しが展開しました。

「私パニック障害なんです。」
と訴えられる方の背景に、実はそこに至るまで作り上げてきた過去があるということを皆様も知っておいていただきたいと思います。
無論、パニック障害の原因はこれだけではありません。他にも様々な原因がありますが、
食生活、運動などを見直すだけでかなり症状が軽減する可能性があるということを皆様に知っていただきたかったので、ここまで長々と書きました。

余計なお薬は減らしましょ!!

それでも、症状が中々改善しない場合もありますが
これらを理解し、実践していただければ、最小限のお薬で効果を上げることができると考えています。

様々な要因によるパニック障害のご相談にも応じています。

いつでも、「芦屋こころとからだのクリニック」までご相談ください。

            院長  春田博之

  


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